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人のことを考えるな。さもなければ、あなたはけっして成長しない

by 有賀たいぞう

ゲオルギー・グルジェフは弟子たちに、いつもこんなことを口にしていたという。

ー人のことを考えるな。さもなければ、あなたはけっして成長しない。ー

グルジェフは、このようにも言う。

ー人間は機械だ。彼の行動、行為、言葉、思考、感情、信念、意見、習慣、これらすべては外的な影響、外的な印象から生ずるのだ。

人間は、自分自身では、一つの考え、一つの行為から生み出すことできない。彼の言うこと、なすこと、考えること、感じること、これらすべてはただ起こるのだ。ー

外国人の言葉(著書)を正確に理解するのは、困難だと思う。日本人の言葉でさえ、正確に理解するのは困難である。例えば、「素晴らしい」「美しい」といっても、日本人同士でも、ニュアンスの差がある。

外国人の言葉の場合は、これに翻訳というバイアスが加わる。原文とは違うニュアンスで翻訳している場合もあるだろう。

外国人の言葉を翻訳で読むときには、自分なりの解釈(空想)を加えて読むといいかもしれない。もちろん、それが正しいかどうかは確かでないが。

(このようなことを前提に書くが、)グルジェフの言葉は奥深いように感じる。それ以上に、グルジェフの目は、言葉よりも奥深く感じる。

ほとんどの人は、ほかの人からどう見られるか、どう思われるか、と他人との関係性をとても気にしながら生きている。それに対して、条件反射のように感情が沸き立つ。

「すべてはただ起こる」ということを認識している人は、皆無に近いと思う。

「ほかの人からどう見られるか」「他人の目を気にする」というのは、長い間かけて培われてきた性分なのかもしれない。人間は、誕生して以来、家族や親類縁者などと小規模な集団をつくって生活をしてきた。一人一人が個として生きるようになったのは、つい最近のことだ。

小規模な集団の中では、どうしても他人との協調が必須だったと思う。協調できない人間は、集団から排除されたに違いない。人間は、生き延びるために、ほかの人との協調が必要だった、と言えよう。この協調は、「ほかの人からどう見られるか」と言ってもいい。

「ほかの人からどう見られるか」というのは、自分の考えで行っているのだろうか。

人間は、考えていると言っても、実際には考えていないことが多いと思う。条件反射で、機械的に感情が湧き出して発言しているだけのことが多いような気がする。

人間の思考は、多くの場合、パターン化されている。人工知能がもっと発達すれば、将来、この人は、どんな行動をするのか、事前にわかるようになるかもしれない。

ほかの人の目を気にするのは、他人の人生を歩んでいるようなものだ。ほかの人の方ではなく、もっと自分の方を向くべきだと思う。

今回紹介したグルジェフの言葉を深く理解できれば、人生の生き方、考え方が違ってくるかもしれない。

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